TAVI/TAVR
経カテーテル的大動脈弁留置術

transcatheter aortic valve implantation/replacement

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transcatheter aortic valve implantation/replacement

経カテーテル大動脈弁留置術( TAVI/TAVR )


経カテーテル大動脈弁留置術:transcatheter aortic valve implantation/replacement( TAVI/TAVR )とは、大動脈弁狭窄症(AS:aortic valve stenosis)に対する治療法です。
胸を開ける手術では無く、人工心肺も用いず、心臓を止めることなく、足の付け根の動脈あるいは肋骨の間等からカテーテルという細い管を用いて、新しい人工弁を大動脈弁のところまで運び患者様の心臓に留置します。
高齢の患者様や、併存疾患などの理由で、これまで手術困難であった患者様でも受ける事が出来る治療法です。当院では、2023年4月にハイブリット手術室(血管造影が可能なX線装置と外科手術が可能な手術台を組み合わせた手術室)が新設され、より低侵襲の手術が9月実施可能となりました。

大動脈弁狭窄症(AS:aortic valve stenosis)とは

大動脈弁狭窄症はリウマチ熱の後遺症で生じることもありますが、最近では高齢者の方で大動脈弁が硬くなり、開きの悪くなるもので、加齢に伴う大動脈弁狭窄症が、増加しています。
 弁を長年使い込んできたために硬くなってきたからと考えられていますが、高血圧や高コレステロール血症などと関連も指摘されてます。
 比較的若年者でも大動脈弁狭窄症が生じることがあります。これは先天的な弁の異常によるものです。本来、大動脈弁は弁尖といわれる膜が3枚あるのですが、その弁尖が生まれつき2枚しかないために弁に負担がかかり、硬くなったり、逆流したりするものです。この疾患は決してまれなものではなく、先天性疾患の中では比較的よく認めらえるものです。
 大動脈弁の開きが悪くなり、その部分を血液が流れるのに抵抗が生じても、心臓はその抵抗に打ち勝って必要なだけの血液を大動脈の方に送らなければならず、その抵抗の為に、心臓の壁が分厚くなってしまいます。これが「心肥大」です。
 重症になると狭い大動脈弁口から送り出される血液が十分な量ではなくなり、心筋の酸素不足のため胸痛が生じたり、脳への血流不足のため失神を起こしたりすることすらあります。また心臓への無理がたたって心不全になります。

症状としては、低心拍出量によるめまい、息切れ、狭心症症状、失神、あるいは動悸や不整脈の自覚などが挙げられる。
 本疾患で重要なことは、無症状のまま長期間かけて徐々に進行し、最初は自覚しにくいというのが点である。
 そして自覚症状が出現してからの経過はかなり早く、予後は、狭心症発症後5年、失神であれば3年、心不全では2年、とされている。
 このような理由から、聴診さらには心エコー検査によって、本疾患を無症状の段階で指摘しておいて経過をみていき、適切な段階で治療介入することが重要である。

ASの治療法について

1.保存的治療  

2.外科的治療:大動脈弁置換術(AVR)

3.経カテーテル大動脈弁留置術(TAVI/TAVR)

治療法の比較

重度の大動脈弁狭窄症の治療は手術によって大動脈弁を人工弁に置き換える方法(大動脈弁置換術)で行われますが、手術のために大きな傷をつくること・心臓を止めて人工心肺装置を使うことなどが体への大きな負担となるので、高齢の方や他の病気を患っている方では手術が無理だと判断される場合が多くありました。TAVI/TAVRはそのような状態にある方々に向けた治療法です。

TAVI/TAVRの適応

大動脈弁狭窄症と診断された方

あるいは生体弁を用いた大動脈弁置換術を過去に行ったことのある方のうち

[ 1 ]ご高齢の方(概ね80歳以上)
[ 2 ]大動脈弁置換術(心臓手術)がハイリスクと思われる方

ただし透析を行なっている方は、現在この治療は当院ではまだ、行うことはできません。最終的にハートチームでの検討結果を踏まえて患者様と治療方法を決定します。

ハートチームについて

当院の循環器病(心臓病・大血管・末梢血管疾患など)に対する治療は、心臓血管外科、循環器内科、麻酔科、検査科部、看護師、放射線技師、臨床工学士などそれぞれの専門分野の総力を併せたハートチームで患者様ひとりひとりの治療に全力を尽くします。

Our HYBRID OPERATION ROOM (HOR)

ハイブリッド手術室


当院で導入するハイブリッド手術室では、心臓血管外科・心臓血管内科が担当する心臓血管外科手術およびカテーテルによる血管内治療の融合ができます。

(027) 265 3333

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