産婦人科
特色
当院産婦人科は、周辺地域のみならず県外からも腹腔鏡下、子宮鏡下手術の紹介を多く受け入れています。実施に際しては、安全を最優先として、適応(病気、程度がその手術に適しているかどうか)について、十分に検討してから決めます。 産科婦人科腹腔鏡、子宮鏡下手術については、当院においては、どの手術も多数例の経験がありますが、子宮内膜症の手術例数は、全国的にも有数の症例数になっています。なかでも慢性骨盤痛(月経でもないのに月経の時のような痛みを感じる)に対する子宮内膜症病巣除去術は、当院独自のもので、高い有効率をあげています。クリニカルパスを早期から導入しており、腹腔鏡下、子宮鏡下手術にはこれをほぼ全例に適用しています。 卵巣癌の治療は、厚生省の定める特定疾患の年間治療数を越える症例の手術と、必要に応じて抗がん剤治療を行っています。
当科が担当する主な疾患について
| 子宮外妊娠 | 子宮外妊娠(外妊)は、通常の妊娠と異なり、卵管などに妊娠が成立する病気で、放置すれば母体の命にも関わる事態となりえます。一般的には100例の妊娠に1例程度の頻度で発生します。当院においては、他院からの紹介が多いので、年間30例程度の症例があります。 外妊の治療で最も顕著なことは、治療時の妊娠週数が若ければ若いほど、治療が安全に容易く済む可能性が高くなります。 |
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| 子宮内膜症と慢性骨盤痛 | 従来、治療の難しいものとして見捨てられてきた慢性骨盤痛の治療と、子宮内膜症、チョコレート嚢胞の手術に力を入れております。これらは技術的には困難なものとされております。当院においては、安全性を最優先としつつ、臍と左右下腹部の計3カ所にそれぞれ5mm径のポート(内視 鏡や鋏、鉗子などを通す管)を導入して行っております。卵巣チョコレート嚢胞を合併している時も同様に行なわれます。 |
| 子宮腺筋症 | 子宮の壁のなかに子宮内膜症と同等のものが発生し、壁が厚くなる疾患で、激しい月経困難症と、過多月経を来します。薬物療法を含み、さまざまな治療法が試みられ、当院にてもマイクロウエーブを用いる方法などが試みられましたが、決定的な治療法とはならないようでした。治療後の妊娠維持に関しても、世界的に治療経験が不足しているようです。これまでの方法のうちでは、核出できるようなら腺筋症を核出することが最も効果があると考えられます。当院においては、十分なインフォームドコンセントの上で、子宮腺筋症の核出術(腹腔鏡下手術、あるいは開腹手術)を行っております。 |
| レゼクトスコピー、子宮筋腫、子宮動脈塞栓術 | 子宮内に突出する筋腫(粘膜下筋腫)を子宮腔鏡下手術(レゼクトスコピー)で治療しています。この手術は、やや熟練を要し、子宮壁穿孔などの合併症が多発するとされるため、この手術を恒常的に行なっている施設は全国的にもかなり少ないとされています。当院では安全性を最優先としつつ、この方法に適しているかどうか慎重に判断し、必要に応じて腹腔鏡下子宮筋腫核出術とレゼクトスコピーを使い分けて行っています。 子宮筋腫の治療として、近年、子宮動脈塞栓術が注目されております。この方法は筋腫を小さくする効果はあるものの、正常の子宮や、子宮内膜も萎縮するとされておりますので、今後妊娠を希望する場合には行いません。また痛みが数日あること、子宮壊死などの合併症なども指摘されており、当院としては子宮筋腫に対する治療法としては、積極的にお勧めする事はしておりません。当院では子宮癌の治療の一つの方法として行ってきており、筋腫においては、その他の治療が適さないと判断されるときなどで、例外的に行っております。(放射線科の専門の医師が行います。)実際にはレゼクトスコピー、腹腔鏡下筋腫核出術などを含む、塞栓術以外の治療法が、十分機能しているのが現状です。腹腔鏡下子宮筋腫核出術TLM(臍 左右下腹部の3カ所、下腹部の一方は12mm)のほか、腹腔鏡補助下子宮筋腫核出術LAM(臍 左右下腹部の3箇所と、恥骨上数cmの横切開)、開腹による筋腫核出術(LAMに準じて切開創を小さいまま行なうことが多い)を、適応に応じて使い分けています。 |
| 卵巣皮様嚢腫 | 若年者に多発する、最もありふれた卵巣腫瘍で、脂肪、毛髪、歯などを含んでいます。この腫瘍は、放置していても自然に小さくなることはな く、年月とともに次第に大きくなり、時に同時期ないし年をまたいで両側に発生します。捻れて強い腹痛(茎捻転)を起こして緊急手術を必要とすることもあれば、少ないながらも悪性の部分を含んでいる場合もあります。通常は、臍と左右下腹部の3カ所(左右下腹部のどちらかは10mm~12mm)のポートで行います。当院において、早期に定型的な方法(手術 手順がほとんど決まっていて、突発的な事が起きにくい)を決める事ができた疾患です。その結果として、現在、手術時間が短縮されつつあります。この手術について検討した結果、7cmに達しているもので手術時間が長くなる傾向がありました。つまり7cmを越えるくらいから、手術が難しくなる、ということを意味しています。したがって、皮様嚢腫は、発見されたら、できる限り早めに診断を確かめ(MRIが有力な診断根拠となります)、大きくなるのを待たないうちに手術するのがよいと思われます。通常は、臍、左右下腹部の3カ所のポート(左右のどちらかは10~12mm、他は5mm)で行います。 |
関連リンク
- スタッフ
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2026年4月1日現在
役職等 氏名 卒年 資格等 副院長兼第一部長
曽田 雅之 1987年 日本産科婦人科学会専門医
日本女性医学学会認定医
日本臨床倫理学会上級臨床倫理認定士
日本女性医学学会女性ヘルスケア暫定指導医
母体保護法指定医
産婦人科指導医
臨床研修指導医第二部長
村田 知美 1996年 日本産科婦人科学会専門医
臨床研修指導医副部長
萬歳 千秋 2002年 医学博士
日本産科婦人科学会専門医・指導医
細胞診専門医
母体保護法指定医
臨床研修指導医副部長
井上 真紀 2002年 医学博士
日本産婦人科学会専門医・指導医
日本周産期・新生児医学会周産期専門医・指導医
J-CIMELS認定インストラクター
NCPRインストラクター医師
茂木 絵美 2005年 日本産科婦人科学会専門医・指導医
日本女性医学学会女性ヘルスケア専門医
日本産科婦人科遺伝診療学会認定医(周産期)
母体保護法指定医
臨床研修指導医医師
井上 直紀 日本産科婦人科学会専門医 専攻医
橋本 夏実 2023年 専攻医
田畑 利奈 2023年
- 休診案内
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