臨床検査科部
検査部長(医師)の他、臨床検査技師が、日直、当直業務を含め、24時間対応しています。

外来の患者さん、入院の患者さん、救急の患者さん、時には地域の病院からの紹介患者さんの、血液・尿・体液などや、患者さんの体自体を検査しているところです。検査は、病気の診断、病気の程度、治療の経過を判断するために行われています。 検査部は、検査部長(医師)の他、臨床検査技師が担当しており、日直、当直業務を含め、24時間対応で検査にしております。検査部門は、血液や尿、体液を扱う検体検査と、患者さん自身を扱う生理検査があります。中央採血室では臨床検査技師が中心になり採血をしております。 検査業務は、電子カルテの運用と同時に、オーダーリング対応されており、診察時に医師がパソコンに入力した検査依頼が、採血室、検査室に届き、さらに分析機器等にも指示が届くようになっています。検査結果は、必ず臨床検査技師が確認をした後、電子カルテに送信しています。また、直に治療を要する結果の場合には、主治医に直接電話連絡をしています。 検査をきちんと行うためには、分析機器の整備点検はもちろんのこと、正確に、精密に測定されているかチェックするため精度管理を毎日行っています。

中央採血室

当院の中央採血室は、検査技師2名、看護師1名(午後1時以降は技師2名)で対応しております。各外来の患者さん(点滴のある患者さんや10歳未満の小児を除く)の採血を担当しており、1日に150~200人、多い時には250人前後の採血をこなします。スペースが狭く待合も不十分なため、混雑時には大変ご迷惑をおかけしております。できる限り安全でスムーズな採血を心がけておりますので、皆様のご理解とご協力をお願い致します。また、検査項目により血液の使用する部分や前処理が異なるため、何本もの採血をしなければならないことがありますが、ご了承ください。 当採血室ではひと間違い防止のため、採血時にご本人のお名前と生年月日を確認させていただいております。ご協力をお願いします。 また、採血業務の他に、夕方から翌日の入院患者さんの採血管を準備し、各病棟へ届ける業務も行っています。

検体検査

中央採血室、各科外来、各病棟、救急外来で患者さんより採取した、血液、尿などの検査をしています。病気により増えたり、減ったり、普段はあまり見られない物質が血液の中に出てきたり、また、治療経過の中での増減を測定しています。 採血した血液をそのまま測定したり、凝固した後に、遠心分離という操作を行い、上澄みの部分(血清)を検査に用いたり、また遠心分離して下に沈んだ部分(血球)を測定に用いたりしています。

一般検査 検尿検査が主で、便検査や髄液なども検査しています。
臨床化学 主に血清や尿などにそれぞれの物質がどの位含まれているのかを測定しています。 また、県内で行われている、検査値の標準化事業にも参加しております。
免疫検査 アレルギー、免疫疾患、ウイルスに感染したときの抗体を検査しています。
一般検査
検尿検査が主で、便検査や髄液なども検査しています。
臨床化学
主に血清や尿などにそれぞれの物質がどの位含まれているのかを測定しています。 また、県内で行われている、検査値の標準化事業にも参加しております。
免疫検査
アレルギー、免疫疾患、ウイルスに感染したときの抗体を検査しています。
輸血検査
厚生労働省の「輸血療法の実施に関する指針」に従い、そして、輸血が安全に行われるよう努めています。
細菌検査
患者さんから提出される様々な検体を培養し調べることにより、どのような細菌に感染をしているのか、またその菌にはどういった薬(抗生物質)が有効なのかを検査しています。
血球算定検査
主に貧血の有無や、感染症による白血球の増加などを検査しています。また、白血球の種類を分類することにより、血液疾患を調べることができます。
凝固検査
全身における血栓症(脳梗塞や心筋梗塞など)の予防や治療のためや、先天性出血性疾患(凝固障害)の検査をしています。

生理検査

生理検査とは、いろいろな機器を用いて患者さんの心臓や肺、脳などの機能を調べたり、肝臓や胆嚢などの形態を観察したりする検査です。一部の検査を除いて痛みはありませんが、中には患者さんに頑張っていただかなければならない検査もありますので、ご協力をお願いします。検査について不安や疑問がございましたら、お気軽にお尋ねください。 また、当検査室ではひと間違い防止のため、検査時にご本人のお名前を確認させていただいております。

心電図検査
心電図とは、心臓の拍動によって生じる微弱な電気的変化を、波形として記録したものです。電気は流れませんので、痛みはありません。女性の方の心電図はできるだけ女性技師が担当するよう配慮しておりますが、やむを得ず男性技師が行うことがあります。女性技師による検査を希望される方は遠慮なくお申し出ください。
負荷心電図
運動をして、脈拍が上昇した時の心電図の変化を見る検査です。安静時には見られない、運動によって引き起こされる狭心症や不整脈などの診断に有用です。また、手術前の心臓の状態を評価するためにも行います。
ホルター心電図
帯型の記録器を身につけて、日常生活の心電図を24時間連続で記録する検査です。
ABI検査
両腕・両足の血圧を同時に測定し、手と足の血圧の差や左右差を調べる検査です。
肺機能検査
肺の大きさや柔らかさ、ガス交換の効率などを調べ、肺機能障害の種類や重症度の評価を行います。また、全身麻酔で手術をされる患者さんでは、術中の呼吸管理を安全に行うために術前検査として行っています。
脳波検査
脳波は、てんかんや意識障害などの診断に有用です。いろいろな状態の脳波を見るために、開閉眼・過呼吸・光刺激などの負荷を行います。
超音波検査(エコー)
超音波とは、20,000Hz以上の人の耳には聞こえないくらいの高い周波数の音を言います。超音波検査では、さらに高い2MHz(2×106Hz)以上の超音波を体にあて、いろいろな臓器に当たってはね返ってくる反射波(エコー)を映像化しモニターに映し出します。
聴力検査
音の聞え方には2通りあります。ほとんどの場合、音は耳の穴から入り外耳道を通って鼓膜に達します。鼓膜の振動は耳小骨という3つの小さな骨に伝わり、最後に内耳に伝わります。これを気導聴力と言います。もう1つは、頭蓋骨の振動が直接内耳に伝わるもので、骨導聴力と言います。聴力検査では、この2つの音の聞え方から難聴の種類や、程度の評価などを行います。
終夜睡眠ポリグラフ(PSG)
PSG検査では、体にいろいろなセンサーをつけて、睡眠中の脳波や呼吸の状態、心電図、いびき音、血液中の酸素の量などを記録します。検査に際しては専用の個室を用意していますので、いびきの大きさなどは気にせずお休みいただけます。

病理検査

病理検査には大きく分けて2つの検査があります。


組織診断

組織診断とは、患者さんの体の病変がある部分から小量の組織を取ってきて顕微鏡標本をつくり、病気の最終診断をすることです。特に、がんなどの重大な病気では、必ず病理診断が行われます。病理診断は最終診断になりますので、責任が重く、高い精度が要求されます。当院では日本病理学会が認定した病理専門医が担当しています。また、がんで手術をした患者さんの組織についても、がんの進行度や完全に切除できたかどうかなどを詳しく調べます。
病理検査は顕微鏡標本を作製して細かく調べるため、他の血液・生化学検査などに比べて時間がかかります。生検といわれる小さな組織でも数日、手術で切除した大きな臓器では1-2週間の時間が必要です。
がんが強く疑われて手術が必要な病気でも、手術前に病理検査ができない部位もあります。また、がんが完全に切除出来たか手術中に確認したい場合や、手術前には予想できなかった病変が手術中に見つかることもあります。このような時には、特別な方法で標本を作製し手術中に病理診断をする、術中迅速診断を行います。これは病理専門医が常勤している病院しかできない検査です。

細胞診断

細胞診断とは、病変部からごく微量の細胞を採取して病気の診断をする検査です。肺癌検診で行われる喀痰検査や婦人科検診などは皆さんご存知でしょう。尿、胸水、腹水などに含まれているがん細胞を探すのは細胞診の専門分野です。最近では乳腺や甲状腺のしこり部分に針を刺して細胞を採取し、がん細胞を調べる穿刺吸引細胞診が広く行われています。
採取された無数の細胞の中から、数個のがん細胞を見つけ出すのは、厳しい試験を合格し、専門の訓練を受けた細胞検査士の仕事です。最終診断は、細胞診専門医と共に行います。当院では4人の細胞検査士と1人の細胞診専門医(指導医)が常勤し、担当しています。

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